植物の楽しみ
Vol.3 可憐な春の山野草   吉田 篤

 初夏までの3ヶ月ぐらいの間にほとんどの植物が花を咲かせますが、やはり早春に咲く山野草の仲間は人気があります。

キンポウゲ科

 ユキワリソウ
 園芸的には、オオミスミソウの事を指します。秋田県〜富山県の日本海側に分布。花色、花型ともに美しい個体が、数多く作出されており春の山草の代表といえます。

 福寿草
 北海道〜九州に分布。お正月の寄せ植えに使われる苗が年末に出回りますが、根が切り詰められているため、育ちにくいです。普通は黄色の花ですが、赤花(オレンジ色)の秩父紅、紅撫子などが知られています。東海地方では、三重県の藤原岳が有名です。

 セツブンソウ
 関東以西の石灰岩地帯におおく見られる。節分の頃に花を咲かせる所から名前がついたと言われています。

 キクザキイチゲ:本州、四国、九州に分布。

メギ科

 イカリソウ
 北海道〜九州に分布。花の形が船のいかり(碇)に似ている所から名づけられたといわれています。本州の日本海側には、トキワイカリソウ、四国・九州には距のないバイカイカリソウが分布しています。

ユリ科
 ショウジョウバカマ
 北海道〜九州に分布。沢ぞいの湿った林床を好む。普通は桃色の花ですが、白花や赤花(濃色タイプ)が知られています。

 コバイモ
 本州、四国、九州に分布。東海地方はミノコバイモが分布。富山から東北にかけて、コシノコバイモ、四国はアワコバイモ、トサコバイモ、など地域によって7種に分けられています。

 カタクリ
 本州、四国、九州に分布。石川、富山から東北にかけては、大群落がみられる。岐阜県の谷汲・伊自良、香嵐渓(愛知)、藤原岳(三重)などが有名。

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